京都市 門川大作市長

 地球環境を守る取組においては、国家間で足並みを揃えることに相当な困難が伴います。しかし、人々の生活に最も近い自治体のレベルでは、市民、大学・研究機関、産業・経済界、環境団体など幅広い方々と危機感と使命感を共有しながら、世界中が一丸となって行動することが可能です。そして、それが国や国際社会にも変革をもたらすものと確信しています。

 私は、京都が率先して地球温暖化対策のモデルとなる取組を世界に発信し、行動の輪を広げることは、京都議定書誕生の地としての責務だと考えています。京都議定書誕生20周年である平成29年度には、健全で恵み豊かな地球環境を将来の世代に継承していくため、平成29年12月に開催し世界18箇国・地域から約1,000名が参加した「地球環境京都会議2017 (KYOTO+20) 」において、パリ協定の掲げる今世紀後半の温室効果ガスの実質排出ゼロに向け、大排出源である都市の責務を示した「持続可能な都市文明の構築を目指す京都宣言」を発表しました。そして、「京都議定書」が大きく飛躍した「パリ協定」が実行の段階を迎えようとする中、令和元年5月に京都で開催されたIPCC第49回総会にて、「パリ協定」の着実な進展を支える「2006年IPCC国別温室効果ガスインベントリガイドラインの2019年改良」(いわゆる「IPCC京都ガイドライン」)が採択されました。その総会にあわせて、環境省やイクレイらと共同で開催したシンポジウムにおいては、日本の自治体で初めて「2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロ」を目指す覚悟を表明するとともに、IPCC1.5℃の特別報告書を受け、浜中理事長をはじめ、登壇者有志の皆様と、原田環境大臣にも加わっていただき、世界の気温上昇を1.5℃以下に抑えるべく、2050年頃までに二酸化炭素排出量の「正味ゼロ」を目指す「1.5℃を目指す京都アピール」を世界に発信することができました。世界の気候変動対策の進展に再び京都が重要な役割を担えたことを誇りに思うと同時に、あらためて責任の大きさを実感しています。

その思いの下、今後とも東アジア地域理事会議長、日本代表の地域理事として、イクレイ事業の積極的な推進、会員の拡大と連携強化に全力を尽くし、世界の皆様と共に持続可能な都市づくりを着実に前進させてまいります。

京都市の概要

人口:約146.5万人(2018年)
面積:827.9km²

京都市は、京都盆地を中心に位置する内陸都市で、市域の4分の3を森林が占める山紫水明の自然が残る日本有数の大都市です。

1200年を超える悠久の歴史に育まれてきた伝統文化や歴史的町並みが今も生き続ける歴史都市であるとともに、伝統産業を基盤に進取の精神と創造の力で先端産業が栄えるものづくり都市、年間5000万人の観光客が訪れる国際文化観光都市、約15万人の学生が学ぶ大学のまちである等、世界的に見ても稀有な多様性と奥深さのあるまちです。

環境面の取り組み

 京都市は、市民や事業者の皆様等と協力し、省エネの推進(エネルギー消費量26%減)、ごみの減量(ごみ量50%減)、人と公共交通機関優先の「歩いて楽しいまちづくり」(マイカーで京都を訪れる人の割合が1/5に減少)など、先進的な取組を推進してまいりました。新たな「令和」の時代が「脱炭素の時代」となるように、2050年までの「二酸化炭素排出量の実質ゼロ」を目指して、「京都議定書」、「IPCC京都ガイドライン」誕生の地の市長として、国内外の方々と連携を深め、覚悟をもって推進していきます。

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