【開催報告】イクレイ世界大会2015 in 韓国・ソウル
本大会では、全世界から249の自治体の首長や代表者を含め、述べ2,500人以上の参加者が集い、 4日間の公式プログラムやその他のプラットフォーム を通じて「都市の未来のための持続可能な解決策」について議論が行われました。また同大会は、イクレイの設立25周年を記念する会でもありました。
世界中の自治体が集う中、重要な発表が複数行われました。
大会1日目では、2015年~2018年度のイクレイ世界理事会メンバーが発表されました。新たな会長に選任されたソウル特別市長の朴元淳(パク・ウォンスン)は、世界をリードする持続可能なメガシティの一つであるソウル市に集まった代表団を歓迎し、「変化する環境の中、都市の持続可能な未来のために世界のリーダーが集う、イクレイ世界大会を主催することができ大変光栄」と述べました。この世界大会をもって退職するDavid Cadman前イクレイ会長は開会のあいさつにて、イクレイ設立以来の25年間を振り返り、都市や自治体による更なる行動の重要性を強調しました。
大会2日目では、朴イクレイ会長(ソウル市長)、James Nxumaloイクレイ主席副会長(ダーバン市長)、Gino Van Beginイクレイ事務総長、およびイクレイ世界大会2015に参加された世界中の100名の市長が、世界大会の本会議にて「ソウル宣言」を採択しまし た。「ソウル宣言」は、都市の持続可能性への道を表す協働のための文書です。宣言は、世界が直面している課題や、都市がどのようにしてこのような変化に対応すべきかについて触れています。ブータン王国・ティンプー市、南アフリカ・ヨハネスブルグ市や、ドイツ・ボン市などを含む、一部の市長よりソウル宣言への支持や宣言の多様な要素に関する重要性について、簡単なスピーチがありました。
大会3日目では、「Compact of Mayors(首長誓約)」がさらに36の都市より支持を集めました。南アフリカ共和国のヨハネスブルグからフランス・パリ、韓国・ソウルまで、世界中の都市が気候変動問題と立ち向かうために集団的なリーダーシップを発揮してきました。これらのメガシティやその他の主導的な33の市町村が、「首長誓約」に加わり、気候変動問題に対する行動の公約を誓約しました。2014年の国連気候サミットで発表された首長誓約は、都市の温室効果ガス排出量の削減、気候変動に対する脆弱性の改善や、適応力の向上に向けて、政府レベルでの気候変動対策に適合した、透明なアプローチをとることを宣言したものです。誓約に加盟した都市は、気候変動緩和・適応策の目標設定や、脆弱性評価および温室効果ガス排出のインベントリーの情報をcarbonn Climate Registry(カーボンレジストリ)などの認知された公開報告プラットフォームに報告する必要があります。
日本の自治体からは、北九州市、京都市、熊本市、札幌市、東京都、横浜市のイクレイ会員自治体ならびに富山市の計7自治体が参加し、関連セッション等で各自治体の取組みを紹介しました。それぞれのセッションで、北九州市は、大気汚染改善に向けた国際環境協力について、京都市は低炭素まちづくりに向けた取組みについて、熊本市は流域の広域連携について発表しました。また、東京都は、温室効果ガス排出量削減に向けて実施しているキャップ&トレード制度などについて、横浜市は環境未来都市としての取組みなどについて、富山市は、公共交通を軸としたコンパクトシティについて紹介しました。
関連情報
ICLEI World Congress 2015 Report
ICLEI World Congress 2015 – Seoul Declaration
2日目ハイライト
3日目ハイライト