IPCC AR6 統合報告書の公表

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第58回総会が、2023年3月13日から3月20日、スイス・インターラーケンで開催され、第6次評価報告書(AR6)統合報告書と政策決定者向け要約(SPM)が採択され、3月20日22時(JST)に公表しました。

AR6 統合報告書は、気候変動、その広範な影響とリスク、気候変動の緩和と適応に関する知識の状態を要約したものです。この報告書は、第1から第3作業部会報告書に基づきAR6の主要な知見を統合しています。

政策決定者向けサマリー(SPM)は、3つのパートで構成されています。

報告書は、気候、生態系、生物多様性、人間社会の相互依存、多様な形態の知識の価値、気候変動への適応、緩和、生態系の健全性、人間の幸福、持続可能な開発との密接な関連性を認識し、気候変動対策に関わる関係者の多様化を反映しています。

AR6 統合報告書のポイント

  • 温室効果ガスの排出による地球温暖化は疑いの余地がなく、2050年には気温上昇を1.5°Cを超える可能性が高い。
  • 適応のための資金フローは途上国において不十分であり、長期的影響は現在観測されている影響よりも数倍高くなると予測されている。
  • 気候変動によるリスクと予測される悪影響は、地球温暖化が進行するにつれて増大する。
  • 気候変動は人間の幸福と惑星の健康に対する脅威であり、持続可能な開発には気候変動の影響の緩和と適応における加速的かつ衡平な行動が不可欠である。

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統合報告書発表まで

IPCC第6次評価報告書第1作業部会報告書

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2021年8月9日、第1作業部会の第6次評価報告書(自然科学的根拠)を公表しました。
政策決定者向け要約の冒頭には「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことは疑う余地がない」と記されています。そして、気候システムの変化は、極端な高温、大雨、干ばつ、強い熱帯低気圧などを引き起こし、特に都市部では、ビルや人間活動から直接発生する熱、緑地の少なさなどの要因で周辺よりも気温が高くなり、水循環を変化させる可能性も指摘しています。

IPCCの報告に対しジノ・ヴァン・ベギン イクレイ世界事務局長は「本報告書は、できるだけ早くカーボンニュートラルを達成することが重要であることを裏づけている」「気温上昇を1.5℃に抑え、気候変動の最も壊滅的な影響を回避する可能性があれば、温室効果ガスの排出削減のために、地方自治体がその一翼を担う必要がある」とコメントを述べています。

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IPCC:気候変動に関する政府間パネル。世界気象機関(WMO)及び国連環境計画(UNEP)により1988年に設立された国連の機関。1990年にAR1を公表。このとき執筆者として報告書の作成に従事された眞鍋淑郎博士が2021年10月、ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた。

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