第7回橋本道夫記念シンポジウムにイクレイが参加!(2025年6月30日)

海外環境協力センター(OECC)は、「日本の都市による国際社会への貢献の可能性」をテーマに、シンポジウムを開催しました。イクレイ日本は、本シンポジウムの登壇調整等で協力し、イクレイヨーロッパ事務局のマシュー・バッハ事務局長が基調講演で講演したほか、イクレイ日本の内田東吾事務局長がパネルディスカッションの司会進行を務めました。
基調講演で、マシュー・バッハ事務局長は、都市が気候変動やSDGsといった世界的課題において、重要な役割を果たすべきであることを強調しました。主なポイントは次のとおりです。
- 都市は課題解決の最前線にあり、単なる実施者ではなく、グローバルな意思決定に関与する主体であるべき。
- イクレイをはじめとする国際ネットワークは、都市が知見や解決策を共有し、グローバルな課題について国際的な場で声を上げられるよう支援する。
- G7各国の都市が連携するアーバン7(U7)は、国際的な政策形成に都市の声を反映させる取組を進めている。
- 今年は神戸市でU7市長サミットが開催されたほか、G7議長国であるカナダに「U7宣言:建設的な多層的・多国間主義の実現に向けた提案」を手交し、都市の統一的な立場を表明している。
- EUと日本の都市の連携は、欧州の政策・市民参画の強みと、日本の技術力を組み合わせることで、大きな可能性を持っている。
続く、パネルディスカッションでは、バッハ事務局長の基調講演を受け、内田事務局長の司会進行のもと、「国際社会における日本の都市の役割と貢献」をテーマに議論が交わされました。
パネルディスカッションには、環境省やOECC関係者のほかイクレイ加盟自治体の横浜市及びさいたま市が登壇しました。横浜市は、タイ・バンコク都との長年の連携事業について触れ、海外の自治体との連携で難しいのはその継続であること、横浜市は、OECCやJICAなどの協力も得て、事業継続の土台を作ってきたことが紹介されました。さいたま市からは、国際展開により、さいたま市のプレゼンスが向上することはもとより、さいたま市民のシビックプライドを向上させ、市民の皆様の行動変容につなげていきたいとの力強いお話がありました。また、両市から、自治体が国際連携を進める際に、イクレイなどの都市ネットワークが調整役、マッチング仲介者としての役割を果たしてもらうことが重要であるとの発言がありました。
イクレイ日本は、今後も加盟自治体の国際発信等に関するコーディネートや都市間のマッチング等の活動を積極的に続けてまいります。