第3回イクレイカフェ「ラムサール条約COP15参加報告会」

2025年8月27日、会員自治体の交流と情報共有等を目的とした「イクレイカフェ」をオンラインで開催しました!
イクレイ日本会員の12自治体、20名にご参加いただきました。
今回は、7月にヴィクトリアフォールズ(ジンバブエ共和国)で開催されたラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)第15回締約国会議(COP15)に現地参加された名古屋市及び藤前干潟ユースからの報告会となりました。
まず、イクレイ日本の内田東吾事務局長から、ラムサール条約及びラムサール条約湿地都市認証制度について説明しました。ラムサール条約湿地都市認証制度は、イクレイが構想段階から関与し、独立諮問委員会のメンバーも務めています。また、イクレイは、ラムサール東アジア地域センターと覚書を締結し、ラムサール条約における地方自治体の貢献を後押ししていることを共有しました。
次に、名古屋市から出張報告をしていただきました。名古屋市は、職員に加え3名のユースと共にCOP15に参加されました。
名古屋市には、ラムサール条約湿地である藤前干潟があります。藤前干潟は、かつて、ごみの埋め立て処分場の計画地に選定されていました。しかし、渡り鳥の中継地である藤前干潟を保全すべきとの声が高まり、処分場計画を中止しました。市は、ごみ非常事態を宣言し、市民・事業者・行政が一丸となって埋め立てよりもゴミの削減に踏み切り、藤前干潟を保全してきた歴史があります。名古屋市の御担当者からは、藤前干潟は、名古屋市の環境行政の原点であるというお話がありました。
COP15において、名古屋市はラムサール条約湿地都市認証式に出席され、藤前干潟の保全の歴史、環境教育や国内外の湿地との交流の取組等について発表されたほか、サイドイベントにおいて、藤前干潟の保全活動をしているユース3名が登壇しました。(名古屋市のCOP15での活動の詳細はこちら)
ラムサール条約COPにおいて、自治体がユースを派遣したのは初めての事例で、藤前干潟ユースが登壇したときには、世界の多くの参加者からひと際大きな拍手が寄せられたとのエピソードも紹介されました。
COP15に参加したユース代表からも、サイドイベントで発表した経験や、藤前干潟ユースの活動等含め、熱い思いを発表していただきました。湿地認証都市としての名古屋市及びユースによる今後の活動に注目です。