No.3イクレイ世界事務局長との面談(ボン)
2023年6月竹本理事長は、気候変動枠組条約(UNFCCC)第58回補助機関会合(於:ボン)におけるサイドイベントへの参加のため現地に出張しました。その際に、同市に拠点を置くイクレイ世界事務局のジノ事務局長との意見交換をする機会を得たので、ここに報告します。
ジノ・ヴァン・ベギン氏は、2013年よりイクレイ世界事務局の事務局長として、世界をめぐらすイクレイ・ネットワーク全体の運営を総括する役割を担っています。同氏は2022年11月、さいたま市にて開催された「さいたまサステナブル都市サミット~E-KIZUNAグローバルサミット~」の基調講演者として招聘されて来日した際、その直前に開催されたUNFCCC-COP27(於:エジプト・シャルム・エル・シェイク)の評価などについて意見交換する機会を得ました。
今回の意見交換では、2023年3月イクレイが指定都市市長会と共同で開催した「アーバン7(U7)市長サミット」の成果としての「U7市長宣言」を国際社会に向け発信し、その後開催されたG7気候・エネルギー・環境大臣会合(2023年4月、札幌市)での議論に反映されたこと、また7月開催のG7香川・高松都市大臣会合(高松市)に向けた準備プロセスにイクレイ日本が積極的に参画していることなどについて報告する機会となりました。さらにジノ事務局長からは、COP28(ドバイ)に向けた準備状況などについて情報共有をいただきました。
加えて、IPCCが次期評価報告書(AR7)に向けた検討プロセスにおいて作業開始している「都市に関する特別報告書」(Special Report on Climate Change and Cities)に日本としての取組の方向性についても共有し、今後の進め方などについての助言を頂くことができました。
イクレイ世界事務局は、例年6月、イクレイ・ネットワークの関係者が一堂に会する国際会議”であるDaring Cities 2023を開催していますが、今回は当方の日程が合わず、参加が叶いませんでした。
今回のような個別面談なども通し、相互にupdateすることができたのは幸いでした。こうした形で世界の潮流の真っ只中で都市課題の解決に向けて尽力しているジノ局長と直接に意見交換できる機会を今後とも大切にしていきたいと思っています。
(文責:竹本 和彦)