シンポジウム「地域レジリエンスを高めるパートナーシップ」に登壇しました
2026年3月9日、環境省と国連大学は、地域レジリエンス向上に向けたパートナーシップの在り方をテーマに、公開シンポジウム「地域レジリエンスを高めるパートナーシップ―つながりを活かした実践のヒント―」を開催しました。気候変動の激甚化や人口減少・高齢化が進む中、地域が直面する新たなリスクにどのように備えるかについて、多様な立場から議論が行われました。
基調講演では、東京大学の橋本 禅教授より、自然資本の恵みと脅威の両面を踏まえた地域レジリエンスの考え方が示されました。教授は、災害を前提に「乗り越える力」を備えることが重要であり、そのためには行政・企業・市民が協働するパートナーシップが不可欠と指摘しました。また、全国40事例の分析から、平時のつながりが災害時の被害を軽減する、暮らしや経済に組み込むことで活動が定着すること、企業との共創やメリット共有がパートナーシップの成長につながることの3点が学びとして紹介されました。
続く事例紹介では、宮城県、鹿島市ラムサール条約推進協議会、そしてコミュニティダイニング全国会議による、地域の自然資本や暮らしを軸に多様な主体が協働する取り組みが紹介されました。
続くパネルディスカッションでは、イクレイ日本の内田 東吾 事務局長が司会を務め、現場で積み重ねられてきたプロセスに焦点を当てた議論が行われました。
パートナーシップの維持が難しくなる背景として、高齢化や資金不足、作業の高度化といった課題が挙げられたほか、行政内部の縦割りをどのように乗り越えるか、企業との協働を持続可能な仕組みにどう転換するか、さらには多文化共生を平時からどのように進めるかといったテーマについて、実務者ならではの視点から率直な意見が交わされました。
特に、「公共=行政」という固定観念を超え、みんなで担うという発想が必要であるとの指摘が印象的でした。また、海外の災害対応では文化的背景を踏まえたコミュニケーションが重視されている点が紹介され、日本でも多文化共生を平時から進める必要性が共有されました。
最後に、登壇者の皆さまから一言ずつコメントが寄せられました。
平時からのつながりが災害時の力となり、地域のレジリエンス向上につながるという認識が共有されました。

