【開催報告】Daring Cities 2026 ボン・ダイアログ
2026年6月10日~12日、ドイツ・ボンにおいて「Daring Cities 2026ボン・ダイアログ」が開催されました。本会合は、イクレイとボン市が共催し、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)補助機関会合(SB64)に合わせて実施されたものです。世界各地の自治体首長や政府関係者、研究機関、国際機関などが集い、気候目標の達成に向けた取組の進捗を共有するとともに、COP31およびその先を見据えた実施方策について議論を行う中間レビューの場となりました。
今年のテーマは、「実施の時代(Implementation Era)」におけるマルチレベル・ガバナンスの強化です。各国が新たな気候変動対策目標(NDC 3.0)の実施段階へ移行する中、自治体が国の気候政策を支える重要な主体として果たす役割に焦点が当てられました。自治体と国政府の連携強化、気候資金へのアクセスの拡大、科学的知見の政策への活用などについて活発な議論が行われました。
6月10日の開会プレナリーでは、自治体首長や各分野のリーダーが集い、気候ガバナンスを取り巻く環境の変化について議論するとともに、自治体が気候目標の表明から具体的な実施へと移行するための方策について意見を交わしました。
日本からは、横浜市の山中竹春市長が開会プレナリーセッションに登壇しました。山中市長は、パートナーシップやサーキュラーエコノミーの推進を通じて、市民の行動変容、地域経済の活性化、地域社会のウェルビーイング向上を実現する都市の役割について紹介しました。また、多様なステークホルダーとの連携により、気候変動対策が経済的機会の創出と生活の質の向上の両立につながることを強調しました。
また、イクレイ日本竹本理事長も現地に参加し、横浜市の国際発信および関係者との交流を支援しました。
続いて開催された「Leveraging Town Hall COPs as a Mechanism for Multilevel Climate Action」セッションでは、東京都の小池百合子知事がビデオメッセージを寄せ、気候変動の影響が深刻化する中、市民の生命と暮らしを守る都市の役割がますます重要になっていると強調しました。また、2025年に東京都がタウンホールCOPとして開催した「TIME TO ACT フォーラム2025」を紹介し、都市における緩和策と適応策を世界的な気候行動へとつなげる議論が行われたことに触れました。さらに、同フォーラムの成果がイクレイを通じてCOP30に届けられ、マルチレベル気候行動の推進に貢献したことを紹介しました。
6月12日には、イクレイと国連人間居住計画(UN-Habitat)の共催により、SB64のサイドイベントが開催されました。同セッションでは、各国の気候変動対策目標(NDC 3.0)を具体的な成果へと結び付けるために必要な方策について議論が行われました。参加者からは、自治体が国の気候政策の重要な実施主体として位置付けられつつある一方で、計画の実現には国・地域・自治体の連携強化(マルチレベル・ガバナンス)、資金調達の拡充、人材・技術面での能力強化が不可欠であるとの認識が共有されました。
Daring Citiesは、自治体による気候行動の加速と国際的な政策対話の促進を目的とした国際プラットフォームです。今回のボン・ダイアログでは、気候目標の「表明」から「実施」への移行に向けて、マルチレベル・ガバナンスの強化や自治体への支援の重要性が改めて確認されました。会合で共有された知見や提言は、今後の国際会議や地域フォーラムを通じて発信され、COP31に向けた自治体の声として活用される予定です。

会期中の様子を収めた写真アルバム(Day 1|Day 2|Day 3)もぜひご覧ください。
関連サイト:
- 横浜市記者発表資料
- Daring Cities 2026: Insights from the Bonn Dialogues
- The Daring Cities 2025 Bonn Dialogues start today


